愛犬の食事と栄養

人間とは違う!愛犬に必要な栄養

犬ならではの栄養バランスを保つことが大切! 犬に必要な成分 犬にあげてはいけない食べ物

犬ならではの栄養バランスを保つことが大切!

犬に必要な栄養は、人間が必要とする栄養と多くの点で異なります。
そのため、ご家庭で犬の栄養バランスを考えた食事を作るのはとても大変なことです。
たとえば、犬に必要なタンパク質量は、人間の約1.3~2.8倍(体重1kg当たり)といわれます。
また、人間には栄養のある食材でも、犬にとっては危険なものもあります。人間にとって栄養のバランスに優れた食事でも、犬には害になってしまうこともあるため、必要な栄養を正しく知ることが大切です。
栄養バランスが崩れてしまうと、犬の皮膚がカサカサになり体毛が乾燥してつやがなくなってしまうケースや、ときには犬の寿命を縮めてしまうという重大なケースまで、さまざまなトラブルを招きやすいので注意が必要です。

一日に必要なタンパク質量

犬に必要な栄養成分

タンパク質
タンパク質は、犬の筋肉や臓器・被毛のほか、免疫抗体やホルモンにもなる、犬にとって最も重要な栄養素です。体内でたくさんの機能を果たすため、犬は人間よりも多くのタンパク質を毎日摂取する必要があります。
タンパク質は、肉、乳製品、卵、穀類、ナッツ類などの多くの食物から摂ることができます。
タンパク質
脂肪
脂肪は、犬にとって大切なエネルギー源になるほか、細胞膜の成分やビタミンDなどの脂溶性ビタミンを体中に運びます。
脂肪を構成する脂肪酸には、体内では作られない「必須脂肪酸」と呼ばれるものがあり、それらは食物から摂らなければなりません。また、脂肪は栄養面だけでなく、食事の味を引き立ててくれます。
脂肪を多く含む食物は、肉、魚、乳製品、油脂などです。  
脂肪
炭水化物
炭水化物には、犬のエネルギー源になる糖質と、犬の腸内環境を整える繊維質の2種類があります。ただし、犬は人間と違って炭水化物を食べなくても生きていくことができます。
炭水化物を多く含む食物は、とうもろこし、米、小麦、いも類などです。  
炭水化物
ビタミン
ビタミンは、体内の代謝を調節するために必要な栄養素です。免疫力を高めて、病気を防ぐなど、体内で大事な働きをするビタミンが不足すると犬の健康に影響を与えてしまいます。
ビタミンを多く含む食物は、肉(特にレバー)、果物、野菜、穀類などです。  
ビタミン
ミネラル
ミネラルは、犬の骨や歯を作ったり、代謝を調節する機能があります。また、タンパク質と結合して酵素になります。主要ミネラルと微量ミネラルの2つに分類されるミネラルは、相互的に作用しながら吸収されるため、適量をバランスよく摂る必要があります。
天然のミネラルを多く含む食物は、肉、魚、卵、乳製品、ナッツ類などです。  
ミネラル
水分
水は、犬の体温を調節したり、栄養素を体中に運ぶ働きがあり、生きていくために欠かせない栄養素です。
犬は水を飲まなければごくわずかな期間しか生きられず、体から約10%の水分が失われると死んでしまいます。そのため、愛犬がいつでも新鮮な水を飲めるようにしておくことは、とても大切なことです。
肉と野菜は、水を多く含む食物です。  
水分

犬にあげてはいけない食べ物

人間と犬では代謝が違うため、人間にとっておいしいものでも、犬にとっては危険なものがあります。
犬は飼い主に与えられたものをなんでも喜んで食べてしまうため、飼い主側の注意が必要です。
なかでも次の食べ物は、犬の体に大きな影響を及ぼす可能性が高いので、与えないようにしましょう。

チョコレート
チョコレートに含まれるテオプロミンという成分を、犬が大量に摂取すると嘔吐や下痢を引き起こします。また、興奮して落ち着かなくなったり、けいれんや不整脈の症状が出たり、最悪の場合は死んでしまうこともあるため、決して犬にチョコレートを与えないでください。
チョコレート
タマネギ
タマネギに含まれる成分が犬の赤血球を破壊し、貧血を引き起こすことがあります。もし犬がタマネギを食べてしまった場合は、すぐに吐かせて、獣医師に相談してください。
タマネギ
チキンなど骨付きの食べ物
噛み砕くと細く割れやすいチキンなどの骨は飲みこみやすく、尖った破片で体内を傷つける可能性があるので、犬には与えないようにしてください。
チキンなど骨付きの食べ物
ブドウ
ブドウやレーズンに含まれる成分が、犬の腎臓機能に影響を与えて中毒症状をもたらす可能性があります。犬がブドウを食べてしまった場合は、すぐに吐かせて、獣医師に相談してください。
ブドウ
キシリトール
人間の歯に良いことで知られるキシリトールを大量に犬に与えると、低血糖を引き起こし、場合によっては死んでしまうこともあります。少量でも肝疾患を引き起こすという報告もありますので、決して与えないでください。万が一、犬がキシリトールを食べてしまった場合は、すぐに獣医師に相談してください。
キシリトール
牛乳
牛乳に含まれる乳糖は、ラクターゼという酵素によって分解されますが、犬にはラクターゼが充分にないため、下痢を引き起こします。
牛乳

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